Creative Mental View 々の小さな
クリエイティビティが
メンタルの鍵にな
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DAY30 ウェルビーイング 編⑤ どこで満足するか?

今日は、いよいよ最終回。「どこで満足するか」について学びましょう!

 

アメリカの心理学者バリー・シュワルツ博士は、常に最良の選択を追求する人をマキシマイザー(maximizer:追求者)、自分の中の基準が満たされた時点で、選択肢の比較をやめる人をサティスファイサー(satisficer:満足者)と呼んでいますが、このマキシマイザー(追求者)に関する興味深い研究をご紹介します。

 

 

米コロンビア大学ビジネススクールのシーナ・アイエンガー博士は、548人の大学生を対象に、マキシマイザー(追求者)傾向の強さが、就職活動の結果とその受け止め方にどのように影響するかを調査しました。調査では、マキシマイザー傾向を測定するために、例えばこんな質問をしています。

 

「車でラジオを聴いている時、たとえ今聴いているチャンネルに満足していても、もっと良いチャンネルがないか、チェックすることがよくありますか?」

 

こんな場面でも、マキシマイザー傾向が現れるのですね。

 

分析の結果、マキシマイザー(追求者)傾向の強い学生は、そうでない学生よりも、20%高い初任給の仕事を得ていました。しかし、せっかくもらった内定に対しての満足度は低く後悔などの否定的な感情を経験していました。

 

 

マキシマイザーは、理想の仕事を追求するあまり、非現実的なものも含めて、たくさんの選択肢を検討するので、過剰に高い期待が生まれ、機会費用(時間や労力等)も増えるため、結果への満足度が低くなり、否定的感情が残ってしまうようです。

 

クリエイティブな人は不足をバネにして、それを補うためにクリエイティビティを最大限に発揮することを得意としており、飽くなき向上心につながります。一方、ウェルビーイングの観点からは、マキシマイザー(追求者)よりもサティスファイサー(満足者)の方が好ましいようですので、「どこで満足するか?」は人生のテーマそのものですね。

 

「クリエイティブ・メンタルマネジメント法」は、「どこで満足するか?」という問いに対する答えは持ち合わせていません。ただ、確実に言えることは、「小さなクリエイティビティはメンタルの鍵になる」ということです。

 

ぜひ本プログラムを参考に、メンタル・リソースを充実させ、リトルCを実践し、仕事のやりがいを高めて、ウェルビーイングな人生を実現してください。そして、「どこで満足するか?」という問いへの答えをみつけてください。

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