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DAY3 ポジティブ感情編① 人はなぜネガティブになりやすいのか?

今日からは、ポジティブ感情編の学びを始めましょう!

 

日々の小さなクリエイティビティ(リトルC)を発揮する上で、ポジティブ感情はとても大事です。クリエイティブな人は意識的にポジティブ感情を維持する習慣を身に付けていますが、これは自然に身に付くわけではありません。

 

次のような状況を想像してみてください。

 

あなたはある商品のマーケターだとします。ある日、担当している商品が、消費者調査で第1位を獲得したニュースをウェブで知りました。同時に、その商品に対して、お客さまからクレームが入ったというメールを受信しました。同時に飛び込んできた2つのニュースに対して、あなたの脳はどちらにより強く反応するでしょうか。

 

私たちの脳は、ポジティブなことよりもネガティブなことに強く反応しやすいようです。

 

アメリカの心理学者、ジョン・T・カシオポ博士らは、25人の参加者に、ポジティブ感情を想起させる写真(遊園地で楽しむ人々の写真など)、ネガティブ感情を想起さ せる写真(銃の写真など)、そして、そのどちらでもない中立な写真(お皿やヘアドライヤーの写真など)を見せ、そのときの参加者の脳の反応を脳波計で測定する実験を行いました。

 

実験の結果、ポジティブな写真や中立の写真よりも、ネガティブな写真からの刺激に、 脳は最も強く反応することがわかりました。この実験で測定されたのは「事象関連電位」という思考や認知の結果として生じる脳の反応で、特に記憶や予測、注意や心理状態の変 化などによって発生します。

 

人は進化の過程で、様々な外敵から身を守るために、ネガティブなイベントをいち早く察知し、それを未然に回避するように脳が発達したと考えられています。これを「ネガティビティ・バイアス」といいます。そうであれば、私たちがネガティブ思考になってし まうのは、やむを得ないともいえますね。

 

フランスの哲学者アランはその著書『幸福論』の中で、「悲観主義は気分だが、楽観主義は意志である」と述べています。この言葉からもわかるように、私たちは気分にまかせていると、どうしてもネガティブな感情になりやすく、ポジティブな感情になるには、意志をもって自分をポジティブな感情を持つように仕向けることが必要だといえます。

 

明日は、ポジティブ感情を喚起する「笑い」の効果について学びましょう!

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